『いいひと』って、どんなひと?
あなたは、“いいひと”ですか?
人々の中にいると、「あのひと、いい人だよ」という言葉を、耳にすることがあります。
ひとによって“いい”基準、“いい”と感じることは、異なります。
あなたは、なにをもって“いいひと”と、表現しますか?
他者がいう“いいひと”とは、違うかもしれませんよ?
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一緒に食事に行くと、毎回支払をしてくれる人(Aさん)のことを、ごちそうになった人(Bさん)が、周囲の人たちに伝えていました。
「Aさんは、いつも食事をおごってくれるんだよ~。ほんと、いい人なんだよ」
さて、しばらく一緒に食事に行くことがなくなりました。
周りの人たちにBさんは言います。
「最近は、忙しいのかな?しばらく見かけないけど、Aさんは、ホントいい人だからね!あなたも会ったら、分かるから」
さてさて、AさんとBさん、ひさしぶりの食事です。
食事が終わると...、Aさんがおごってくれません!
「なにがあったんだろう?どうしたんだろう?」
Bさんは、つぶやきます。
その後も、数回一緒に行きましたが、Aさんは食事をおごってはくれませんでした。
「全然おごってくれない!もう一緒に食事になんていかない!なんなの?!あのひと。いい人だと思ってたのに!!!」
周りの人たちにBさんは吹聴します。
「Aさんは人が変わった。もういい人じゃないから、気を付けて!」
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さて、もう、お気づきのことでしょう。
“いい人”はいい人でも、じぶんにとって“都合の”いい人。
『じぶんにとって都合の』が消された、『いいひと』だったのです。
たくさんの方にお会いしましたが、おおくの方が“都合のいい人”のことを、“いいひと”と表現していました。それを自覚なさっていない方も、多くいらっしゃいます。
「“どのような”いい人なの?」と、質問をしてみるのです。
すると...?
『じぶんがイヤに感じている仕事を、代わりにやってくれた』
『暑い日に会社に戻ったら、アイスを買ってきてくれた』
とかとか...。
もしも、イヤな仕事を引き受けなくなったら、いい人だったはずの人は、いい人ではなくなるのか?
もしも、自分が好きなアイスではなく、好きではないドリンクが用意されていたら、はたして“いい人”になっていたのか?
これらの返答には、『残念だねぇ』としか、感じられませんでした。
じぶんにとって都合の良いことをしてくれた、という内容ばかり。
なぜ、そういうことをしてくれたのか。
その人の精神性、“他者へのおもいやりの心がある人だ”と語る人は、いなかったのです。
驚愕でしょう?
自分にとって、メリットを与え続けてくれていた人が、メリットを与えてくれなくなった途端に、「いい人」が「イヤな人」にまで発展してしまうことがあります。
メリットを受けていた、反動かもしれませんね。
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「きみは、メガネをかけると賢く見えるね。アホが隠せる。仕事中は常にメガネをかけた方がいいよ」
新入社員のわたしは、上司から言われました。
『なんて、“いいひと(上司)”なんだ!』
「はい!ありがとうございます!」
素直にメガネをかけることにしました。
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“お前はアホ”という言葉に、怒る人もいるでしょうけど、勉強と経験を積み重ねた上司からしたら、新人のわたしなんて、アホなんです。
ほかの言いまわしはあったかもしれませんが、そんな表面的なことは、どうだっていいのです。そんなことよりも、見落としちゃいかん、大切なことがあります。
『いいにくいことを、じぶんが嫌われてでも、相手のために伝える』
これって、勇気がいる行為だと思うのです。
これが、わたしのとらえる“いいひと”です。
さて、あなたのいう『いいひと』って、どんなひと?
都合のいい人に
ならなくたっていい
だれかにとって
気分がいいだけの
一過性の
“いいひと”になんて
ならなくていい
もっともっと奥深く...
まごころからの言動で
“いいひと”
になればいい
伝わる人には
ちゃんと伝わります
だれからも
理解されなくても
あなた自身と
あなたの応援団は
しっかりと
あなたのこころを
受けとめていますよ