人に教える側の心得

『教えているようで、学ばせていただいている』それが真実です。

 

四月に入り、人を教える立場になる方も多いと思います。

自分の仕事もあるのに、教える時間を捻出するのは、とても大変ですよね。
教えた業務がちゃんと出来ているかのチェックにフォローも、おつかれさまです。
残業手当がつかない会社であれば、教える時間はサービスですしね。

いやになる気持ちもわかりますが、『教わる人が悪い』わけではありません。
自分だって教わってきたから、今があるのだし。

そして、教えることは確実に自分の成長になります。
せっかくですから不満に思うよりも、
『成長の機会を与えていただいたこと』
感謝してみませんか。

 

人を育てる側にも、基本となる心得が必要だと思うのです。

 

心得、その1

『教えることで、仕事を改めて深堀させてもらっている』

仕事の説明をしている最中に「あれ?これって、どうだったっけ?」
自分が理解していないことに、気付かされることもあります。

質問を受けたときに、「へ?そこにひっかかるの?」
自分が気付かないことに、気付かされることもあります。

恥ずかしさのあまりに「うるさい!」と怒るのは、やめましょう。
素直に「ありがとう、気付いてなかった。確認します」で、いいのです。
そのほうが、謙虚でカッコイイですよ!

何気なく行っていたことを、“教える”ことで『気付き』、『深めて』いけるのです。

 

心得、その2

『教える自分の未熟さを認めよう』

教わる人も千差万別。

『3を伝えて、6を理解してくれる人』
『5を伝えて、5を理解してくれる人』
『10を伝えて、1さえ理解してくれない人』

教える側は、ホント大変です。
でも、『教わる側の能力が低い』のではありません。これを勘違いなさる人は多いです。
教える自分の能力が、まだまだ未熟なのです。

『あの人は理解できたのに、この人は理解しない』
だからといって、理解できないひとのせいにしないことです。
『教える側が、特定の人にだけ伝えられる能力しかない』
ということなのです。

もしかしたら、理解できたあの人はとても賢い人だっただけかもしれません。
『どのように説明したら、この人が理解できるのか』
『どのように伝えたら、もっともっとわかりやすいか』
考えましょう。

自分の説明能力や話術を勉強させていただいているのです。

 

※ご参考までに。。。
野球バットの振り方で例えると...

「ボールがヒュッときて止まったら、ビュンと打ってスコーンだ!」
というのが分かりやすい人。
「ボールが自分から〇メートルに来たら、バットの角度〇度で振り抜け!」
というのが分かりやすい人。
聞く側に理解してもらえるように説明する、ということです。

わたしは指導能力の未熟さから、泣かせてしまったことが多々あります。
「なぜ泣く~~?ここで泣くかぁ~?」
と困りますが、落ち着いてから話を聞くと
「こんなにできない自分を知ってしまい、情けない」でした。
まれに“感動してしまって”という方もいましたが...

教えてもらう人の中には、もともと自分を責める傾向が強い人もいるのです。
心の負担なく、楽しいと思えるように教えてあげられるのが、理想ですけどね。
それがまた、むずかしいのですが。

 

心得、その3

『感情のコントロールを学ばせていただいている』

場合によっては、イライラすることだってあります。

人間だもの。
何度も何度も同じミスをして、反省が見えない人もいます。
人にどれだけフォローしてもらっているかを知りもせずに、仕事をしないで、無駄話を続ける仕事をしないアホ社員社交的な人もいます。
そんな時は、腹が立ちますよね。

でも、指導者が感情的に怒ったりしてはいけないと思うのです。
ただでさえ、教わる人はびくついている事が多いのです。
『怒られて叱られて育つ』より、『ほめられて育ちたい』人が多いのです。

自分の感情をコントロールして、理性的になることを学ばせていただきましょう。

 

※ご参考までに。。。
私は自分の中に負の感情が現れた時、『沈黙』します。

『相手の成長のために叱れる』ようになるまで、沈黙して業務に没頭します。

 

教えることに不安を感じるひとへ

「自分の知識を与えてしまったら、会社での自分の存在価値がなくなる」
このように思われる方は、誤りです。
あなたが長年努力して培ってきたものを、そう易々と手にできるわけありません。
マネできるのは表面だけです。

それに、あなたが3年かかったものを、教わる人が1年で手に入れたとしても、その1年の間に、あなたも成長しています。
あなたが成長し続ければ、いいだけなのです。
だから安心して、惜しみなく与えてください。

成長する自分を信じて。

 

あとがき

人の成長にかかわらせていただくのって、『自分の学び』だと思うのです。
それなのに、嬉しいおまけまであります。
育った方から、感謝のメールや電話を頂くことがあるんです。
「転職したんですけど、教えてくれたことが活かせる、重要なポストにつきました!ありがとうございます」
「教えていただいて、こんな素敵な企業に転職できました~!」
「つまらないと思っていた仕事が、こんなにも面白くなるなんて!ありがとうございます」
まったくもって、『本人の努力の賜物』だとおもうのです。
でも、そんな連絡をいただくと、
「微力ながら、成長の一端を担えたかな」
「寝る時間を割いてでも、教えてよかったな」
と、大変うれしいものです。

 

ヒナを育てるように

こころには愛をもち
おもにやさしく
ときには厳しく

 

育って飛び立つ姿は
たのもしく
ほこらしく
すこし
さみしい気もするが

とても
うれしいものですよ

 

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Posted by Hikaru